第3回石川県総合模試解説【社会】
まず全体の平均点ですが、第2回68点→第3回56.4点と、前回非常に高得点だったところから例年通りの平均点に落ち着きました。
その中でも正答率80%以上の確実に取っておきたい問題と、正答率20%以下の難しかった問題の解説をしたいと思います。
●確実に取っておきたい問題(正答率80%以上)
大問1
問1 太平洋
問4(2)
◆ブラジル–ポルトガル語が公用語で、世界で最も流域面積の大きい河川が流れている。
◆ノルウェー–フィヨルドと呼ばれる氷河によってつくられた奥行きの深い湾が見られる。
◆サウジアラビア–世界有数の原油産出国で輸出量も多く、OPECという組織に加盟している。
◆ニュージーランド–ポリネシアと呼ばれる地域に位置し、マオリという先住民が住んでいる。
大問2
問2 前方後円墳の形
問5 摂関政治
大問5
問1 サハラ砂漠
問5 オーストラリアの面積・人口・人口密度に関する選択
大問6
問2(2)八幡製鉄所
これらを間違っている人はしっかりと見直しをしましょう。他にも正答率70%以上の問題も含めると配点は23点になります。まずは確実に取れる問題を間違えないことが高得点への近道です。数学の先生が「大問1を全問正解しましょう」というのに似ていますね。
●難しかった問題(正答率20%以下)
大問1問3 パリの雨温図と札幌の雨温図を比較したときの記述。
フランスのパリだけでなくイギリスのロンドンなどにも同じことが言えるのですが、暖流の北大西洋海流と、その上を吹く偏西風の影響で、高緯度のわりに冬でも温暖です。
大問2問3 国府と都とを往復するときに要する日数が、上りが下りよりも多く定められている理由の記述。
租が地方の役所に納める税であるのに対し、庸や調は都まで運んで納める必要があったわけです。帰りは手ぶらで良いわけですから、短い日数でいいというわけですね。
大問2問4 奈良時代に何度も渡航に失敗して失明しながらも日本に来て、日本に仏教の戒律を伝えた中国の僧の名前と、その僧が建てた寺院の名前。
鑑真は分かっても唐招提寺が分からなかったというケースが多かったようです。この問題は【完答問題】といって、両方書けて初めて2点もらえるので、得点するのが大変だったと思います。
大問3問5 千葉県と群馬県の製造品出荷額とその内訳に関するグラフを見て記述。
「千葉県にあって群馬県にはないものなーんだっ」というとなぞなぞみたいですが、正解(の中の1つ)は「海」です。石油や鉄鉱石などの原料を輸入に頼っている石油化学工業や鉄鋼業などが盛んなのです。反対に群馬県は輸送用機械や食料品などが上位に来ていますが、解答欄の書き出しが「千葉県は」から始まっているので、千葉県に関する特徴を書きましょう。
大問6問3 (2)民族自決について
下の動画で解説をしています。6分30秒くらいです。
これらの難問を正解することができれば他の受験者に差をつけることができるようになります。特に記述問題では初見の資料を読み取る力、またそれを文章にする練習をしましょう。
●模試の後に必ずやるべきこと
すでに模試の結果が届いていると思いますので、必ず全教科自分の解答をもとに解きなおしをしましょう。社会では記述問題が多く出題されているので間違っていたり、減点されている場合は模範解答を参考にし適切な解答になるよう直しましょう。学校では公民の授業も始まっています。公民についてもまずは教科書に内容をしっかりと暗記し、その後応用問題や記述に取り組みましょう。

