2019年第3回石川県総合模試はこうすればよかった【社会】
2019年9月26日現在、「10月20日の第4回模試に対してこう準備すればいい!」という話はできませんが、「9月22日の第3回模試に対してこう準備すればよかった!」という話ならできます。
この記事では、2019年第3回石川県総合模試が実施された9月22日の1週間前に戻って、「ここをこう勉強すればよかったね」という振り返りをしていきたいと思います。
受験生の皆さんが今現在持っている第3回石川県総合模試の問題用紙を準備してから読み進めてください。
大2問4・5人の北条氏
小野妹子にしても板垣退助にしても織田信長にしても、歴史の教科書に同じ名字の人がいないので間違えにくいですが、「北条」「足利」「徳川」などは同じ名字の人たちが複数います。ここをきちんと整理して覚えたいところです。
時系列に5人を並べて紹介します。
◆北条時政・・・初代執権。
◆北条政子・・・時政の娘で源頼朝の妻。
◆北条義時・・・2代目執権。1221年承久の乱で後鳥羽上皇に勝利し、六波羅探題を設置。(六波羅探題については第1回石川県総合模試で出題されました。)
◆北条泰時・・・3代目執権。初代六波羅探題。
◆北条時宗・・・8代目執権。元寇で勝利したものの、御恩と奉公の関係が崩れ鎌倉幕府衰退の一因に。
北条泰時のところで出ている六波羅探題については、第1回石川県総合模試でも出題されており、なおかつこの「こうすればよかった」でも取り上げたので、そのときの文章を再掲しておきます。
【参考】第1回石川県総合模試大4問3・六波羅探題(ろくはらたんだい)が京都に置かれた目的について
記述問題ですから多くの受験生が敬遠してしまったり失点してしまったポイントでしたが、記述問題を「定番記述」と「新傾向記述」に分けるとしたら、この問題は「定番記述」に当たります。つまり、なるべく3点満点を獲得したかったわけです。
ドラマ「ガリレオ」で福山雅治さん演じる湯川学は「全ての物事には理由がある」という名台詞を残しました。六波羅探題も誰かの気まぐれで設置されたわけではないのです。では、六波羅探題はどうして設置されたのでしょう。
問題文中にもありますが、六波羅探題1221年に起こった承久の乱のあとに設置されています。では承久の乱(じょうきゅうのらん)とはどのような反乱だったのでしょうか。承久の乱は、後鳥羽上皇(ごとばじょうこう)が鎌倉幕府を倒そうとして起こした反乱です。しかし、後鳥羽上皇(西チーム)は鎌倉幕府(東チーム)に負けてしまいます。勝った東チームは、後鳥羽上皇を隠岐(おき=島根県)に流し、朝廷(西側)を監視するために六波羅探題を置きました。
大4問2(2)・元寇と朝鮮出兵
石川県総合模試は平均点が45点〜55点程度になるように作られています。正答率が90%を超えるような易しい問題から、1%を切るような難問まで幅広く出題されています。そんな中でも、「これは覚えていてほしかったよなぁ」「これはもう少し正答率が高くてもいいよなぁ」という問題を挙げます。
大4問2(2)のような「2つ正解で2点、1つ正解でも両方不正解でも0点」という問題のことを「完答問題」といいます。完答問題は中途半端な勉強しかしていない受験生をバッサバッサと斬り捨てます。しっかりと2点を勝ち取りましょう。
ア慶長の役とエ文禄の役が朝鮮出兵で、イ文永の役とウ弘安の役は元寇です。上で出てきた北条時宗が執権だった時の話です。
難易度予想
学校の定期テストとは異なり、石川県総合模試は必ずしも100点を目指す必要はありません。志望校との兼ね合い、5教科の中で社会が1番好きなのか嫌いなのかでも目標点数は変わってくると思います。そこで、私が各問題を4つのランクに分けたので、夏休みにどのレベルまで復習するかを決める参考にしてください。
C・・・必ず解けるようになってほしい問題。得点チャンス!
B・・・これができるようになってくると平均点を超えられる!中レベル問題。
A・・・こいつはちょっと難しいけど、これからできるようになっていきたい。
S・・・これは落としても仕方がない!でも、泉丘、七尾、小松高校狙いの人たちは頑張ってほしい問題。
大1問1:C
ナイル川やアマゾン川、アンデス山脈やアルプス山脈は確認しておきましょう。
大1問2:B
組み合わせの問題なので完答問題と性質が似ています。得点が取りにくい問題です。
大1問3(1): C
基本の用語問題。一問一答で鍛えよう。
大1問3(2):C
記述問題ではありますが、資料3が読みやすいのでCとします。アメリカはメキシコの約10倍賃金が高いのですね。
大1問4:B
地図で場所を押さえておきましょう。
大1問5:C
記述問題ではありますが、図も求められている答えも定番の問題なのでCにします。
大2問1:B
教科書や資料集で位置を確認しておきましょう。ア高句麗・イ百済・ウ新羅・エ任那です。
大2問2(1):C
正解のアだけでなくイ・ウ・エの時代も確認しておきましょう。ア平安時代・イ鎌倉時代・ウ室町時代・エ奈良時代の農村です。
大2問3:C
記述問題ではありますが、定番なのでCとしました。
大2問4:A
上の記事で北条氏5人を再確認しておきましょう。
大2問5:C
徳政令を出した背景として御家人の不満をなんとかしたかったこと、そして徳政令を出した結果がうまくいかなかったことも合わせて覚えておきましょう。
大2問6:A
指定語句があるので迷いましたが、記述問題ということもありAをつけてみました。
大3問1:B
東経135度が兵庫県明石市を通ることから考える基本問題ではあるのですが、「すべて」選ぶ問題で、いくつ答えれば良いかが分かりにくいのでBとしました。日本においては「経度が大きい=東」です。
大3問2:C
地図の中では鹿児島県のみ日本海に面していません。
大3問3:C
北陸新幹線が開通した石川県にも、この鹿児島県と同じ問題があります。
大3問4:C
「漢字3文字で」などの指定がないので、銘柄米でもブランド米でも両方正解です。
大3問5:B
資料2の差が微妙なので書きにくかったかもしれません。
大3問6:B
地図が絡むことと完答問題であることからBとしました。
大4問1:A
表面だけの知識では選べません。当時のイギリス・中国・インドの関係をおさらいしておきましょう。
大4問2(1):C
記述問題ではありますが、書きやすい問題です。問題文にもある通り「身分」という言葉を使って「身分が明確に区別される」と書きましょう。
大4問2(2):B
豊臣秀吉の朝鮮出兵だけでなく、元寇についても確認しておきましょう。
大4問3:B
難しい一問一答だったと思います。
大4問4:B
「藩の農産物などを売るために大阪につくられていた建物=蔵屋敷」を押さえておきましょう。
大4問5:A
C室町時代中期→B安土桃山時代→D江戸時代初期→A江戸時代後期です。
大5問1:C
基本用語です。
大5問2:B
「適切ではないものを1つ選び」という部分を読んで答えましょう。地域統一テストでもこのような出題があるかもしれません。
大5問3:C
端午の節句(たんごのせっく)と読みます。
大5問4:B
問1のグローバル化とともに覚えておきましょう。
大5問5:C
基本知識です。
大5問6:B
資料2の1番上のお金の問題と一番下の家の問題は資料3で政策が書いてあります。残る真ん中の仕事に差し支える問題を解決するような政策を書きます。
大6問1:C
不平等条約の内容については基本事項です。確認しておきましょう。
大6問2:C
富岡製糸場は世界遺産に登録されました。社会の用語としても最重要です。
大6問3:B
問題自体は難しくありませんが、正解以外の選択肢もおさらいしておきましょう。ア日露戦争の講和条約であるポーツマス条約の内容。イ甲午農民戦争は日清戦争のきっかけとなった。ウ日清戦争の講和条約である下関条約に対してロシア・ドイツ・フランスが日本に三国干渉を行った。
大6問4:A
並べ替え問題は正当率が低く難しいですが、覚えることによって歴史の流れが分かるようになります。再確認をしましょう。
大6問5:A
選択問題ではありますが、事前に準備していて自信を持って答えられた受験生はかなり少なかったと思います。
大6問6:B
資料から日本の経済成長を読み取りましょう。

