第1回石川県総合模試解説【数学】
2021年第1回の石川県総合模試【数学】の問題分析&解説です。
模試の問題を手元に置いて読んでください。
数学の必ず解いてほしい問題
大問1 【小問集合】
全体的に基礎知識を問う問題。
これらは落としてはいけません。
1問でも落とした人は夏休みに徹底的に基本を固めましょう。
大問2 【規則性】
(1)平易な問題。
カードの種類は4つ。そこから周期を考える。
14枚ならば3周と2枚となるので、そこから考えれば容易に求められる。
大問3 【関数】
(1)関数の変域についての問題は苦手にしている人も多いが、
単純な代入で求められるものも多い。
「難しい」という先入観をもってはいけません。
大問4 【方程式の文章題】
文章題は文章の量が多くなればなるほど、得点が難しくなります。
今回は文章量が少ないので、サービス問題だったと言えるでしょう。
(1)は特にサービス問題です。これを取りこぼした人は問題を読むことすらしてないと同様なので、気を付けてください。
大問5 【作図】
単純な基礎知識だけで解ける問題。
垂線や垂直二等分線、角の二等分線などの基本をしっかりと確認しましょう。
大問6 【平面図形】
問題文の中に前提条件が書かれているものは、しっかりと把握してください。
そのあとの小問で必ず必要になります。
(1)二等辺三角形の性質は「2つの辺が同じ。」のほか「2つの角が同じ。」です。
性質などは中途半端に覚えていてはいけません。きっちりと覚えましょう。
大問7 【空間図形】
(1)「平行」「垂直」「ねじれの位置」などをきちんと理解することが大切。
以上、試験で重要なことは「得点する」ということです。
大問1と各大問の(1)だけで45点の配点、作図を入れれば53点の配点となります。
50点以下の人は自分の解答する手順や確認をもっと確実に行うなど、戦略を見直す必要があるでしょう。
重ねて言いますが、テストは『解ける問題を確実に、失点しないように取る。』ことが重要です。
基本的な単元の理解を疎かにしないようにしてください。
難しい問題の解説
今回のテストでは図形問題の大問6・7が難しかったのではないでしょうか。
パターンとして大問6・7の(3)は難度が高く、時間もかかってしまいう問題となっていることが多いです。
また、試験後半に取り掛かる問題なので、完答ができないことも多々あります。
だからと言って『捨てる』ことを前提にしてはいけません。途中点があることも頭に置いておきましょう。
大問6(3)
問題文を読み落とさないことが大事です。
「図2において・・・」とあることから(2)で証明されたことを用いて解くことに気づけば早く解けますね。
ACとDFが平行なので、△ADFと△CDFの面積は同じとなります。(等積変形)
そうすると△ADBと△CBFの面積は同じで10㎠となるので、直線DBと直線BCの長さの比は2:5であることがわかります。
と、なれば△ABCの面積は10÷2×5=25となりますね。
△ADBの面積が10、△AECは(2)で△ADBと同じことがわかっているので、
△ADBの面積(10)+△ABCの面積(25)+△AECの面積(10)=45㎠
となります。
大問7(3)
この問題は切り取ってできる立体がどのような形になるかを見抜くことが重要です。
立体の形さえわかれば、全体(大きな直方体)から当該立体を残して切り取ることで計算をするか、立体そのものの形から計算するかのどちらかを選択して解くことになります。
今回の解答解説では前者(全体から当該立体を残して切り取る)を用いていますので、こちらでは後者(立体そのものの形から計算)の解説をしたいと思います。
まず、PQの真ん中に点を置き、それをMとします。
MとP.Sの3点を通る平面で切ると、体積を求めたい立体を同じ形で二等分できますね。 そうするとM.P.Sを通る平面を底面とする同じ三角錐が2個できることとなります。
底面積はRS=8cm、高さは10cmだから40平方cm。
点MはPQの中点なので三角錐の高さは6cmとなります。
そうすると三角錐1個分の体積は40×6×1/3=80平方cm となり、
それの2個分だから160となります。
数学は模範解答以外にも解法は存在します。
どの解法でも解けるようになれば完璧です。
さて、毎年、大問6(3)、大問7(3)は正答率が低いです。
時間をかけていては最後まで解けないこともよくあることです。
演習量を増やし、対応力を身に付けましょう。
進学塾スパイクプラス 野村

