第6回石川県総合模試解説【数学】
2020年第6回の石川県総合模試【数学】の問題分析&解説です。
模試の問題を手元に置いて読んでください。
数学の必ず解いてほしい問題
大問1 【小問集合】
(1)は全体的に容易な問題。
(2)は左辺に第3項が無く、等式の右辺に数字があるものを移行して考えれば容易。
(3)は文字式に代入して下位を求める問題。
文字式は「出来るところまで式を簡単にしてから代入する」のが鉄則です。。
大問2 【資料の整理】
石川県の入試では大問1の(5)に毎年出されているが、何年に1回は大問で扱われます。
(1)表1から読みとるだけなので、これを落としてはNG。
大問3 【二次関数】
(1)変域を求める問題。
二次関数の場合、xの変域が「0またぎ」の問題が出されることが多い。
「0またぎ」の時のyの変域は最大値、もしくは最小値が「0」。
もう片方はxの絶対値の大きい方に対応します。
大問4 【方程式の文章題】
難易度としては容易だが、文章量が多いことが問題。
配点が大きいのでこれを落とすとかなり痛い。
問題文をよく読み、前から順番に立式していこう。
減点を防ぐために、途中計算もしっかり書きましょう。
大問5 【作図】今までは「垂線・垂直二等分線・角の二等分線」だけで求められる問題ばかりでしたが
入試ではそんなに甘くありません。今回は正方形は全ての角が90°であることを利用して解く。
直線OAは角の二等分線なので、「その角をつくっている2つの線から等距離である」ことが
わかっているかがPOINT。
であればOA上の点Aを通る垂線を作図し、二等分線を書けばよいことがわかります。
大問6 【平面図形】
(1)OEに線を書くと、△ABFと△EOFが相似であることがわかり、その比は2:1です。
そうなればFB:OF=2:1。DOはそれに繋がる対角線なのでBO:DO=1:1.
とすればFB:OF:DO=2:1:3。よってDO:OF=3:1となります。
大問7 【立体図形】
(1)「ねじれの位置」とは「接しない」、かつ、「交わらない」ということ。
今回の場合は辺ABに接していない辺は1つだけです。
以上、毎回言っているように、大問1と各大問の(1)だけで42点の配点、作図を入れれば50点の配点となります。
50点以下の人は自分の解答する手順や確認をもっと確実に行うなど、戦略を見直す必要があるでしょう。
テストは『解ける問題を確実に、失点しないように取る。』ことが重要です。
基本的な単元の理解を疎かにしないようにしてください。
難しい問題の解説
今回のテストでも図形問題の大問6・7が難しかったのではないでしょうか。
まぁ、大体のパターンとして大問6・7の(3)は難度が高く、時間もかかってしまいう問題となっていることが多いです。
だからと言って『捨てる』ことを前提にしてはいけません。途中点のあることも頭に置いておきましょう。
大問6(3)
この問題では四角形OFEIを分割して考えることがPOINTとなります。
四角形OFEIを△OFEと△OIEに分けて、それぞれを比を利用して面積を出すことが一番いいでしょう。
△DBEの面積は△ABEの面積に等しいので8×2×1/2で8㎠。
その半分が△OEB。△OFEは△OEBをOF:FBで分ける比に等しくなるのでDF:FB=3:1、DO:OB=1:1よりDO:OF:FB=2:1:1であることがわかります。
するとOF:FB=1:1となり、△OFEの面積は△OBEの1/2となります。よって「2」となります。
次に△OEDは△DBEをDO:OB=1:1で分けたものとなり、△OIEは△OEDをDI:IEの比で分けたものとなります。
よって8×1/2×2/5となり、面積は8/5㎠
この2つを足して面積は18/5㎠となります。
大問7(3)
この問題では全体の三角錐から2つの三角錐を取り除く考え方で解くのがベストでしょう。
全体の三角錐の体積は6×6×1/2×9×1/3=54㎤。
下部にある三角錐E-DBCの体積は6×6×1/2×2×1/3=12㎤。
上部の三角錐は底面を△AMEか△ANEとすれば高さが容易に出せるので仮にN-AMEとします。
△AMEの面積はAEを底辺と考えれば7㎝。高さはAEから点Mまでの距離となります。
BDの長さが6㎝、MはABの中点なので高さは半分の3㎝ということになります。
これらを用いて考えると△AMEの面積は7×3×1/2=21/2となり、三角錐N-AMEの体積は21/2×3×1/3=21/2㎤となります。
あとは計算だけとなり、63/2㎤と求めることが出来ます。
この問題のPOINTは∠ADB=∠ADC=∠BDC=90°であることです。。
90°であることから高さの計算が容易にできることに気づけば、そんなに時間をかけずに解けるでしょう。
大問6(3)、大問7(3)ともに正答率は低いと予想されます。
が、実際はそこまで難しくない問題なのです。演習を重ねて、自分の引き出しを多く持ってください。
進学塾スパイクプラス 野村

