2019年第2回石川県総合模試はこうすればよかった【国語】
「1学期」という第1走者から「夏休み」という第2走者へ、そして第2走者から「2学期」という第3走者へとバトンが渡りました。大切なバトン、落としていませんか。
2019年9月1日現在、「9月22日の第3回石川県総合模試に対してこう準備すればいい!」という話はできませんが、「8月25日の第2回模試に対してこう準備すればよかった!」という話ならできます。
この記事では、2019年第2回石川県総合模試が実施された8月25日の1週間前に戻って、「ここをこう勉強すればよかったね」という振り返りをしていきたいと思います。
受験生の皆さんが今現在持っている第2回石川県総合模試の問題用紙を準備してから読み進めてください。
大1・漢字について
大1問1(1)の「妬む」は訓読みですが、音読みの熟語として嫉妬(しっと)という語があります。ちなみに嫉妬の前半部分の漢字を訓読みにすると「嫉む(そねむ)」となります。
大1問2(2)の供える(そなえる)ですが、「準備する」という意味の「備える(そなえる)」と区別できるようにしておきましょう。
大1問2(3)包装(ほうそう)には、放送(ほうそう)という同音異義語があります。「ほう、そうですか。」と言ってください。
大2・読解問題〜幸田文「うそとパン」より〜
大2問2は、
◆てんで気がついていない=いささかも気がついていない
◆いささかも退くけはいがない=てんで退くけはいがない
と言い換えることができます。
「五字以内で」「五字程度で」ではなく「五字で」という指示であることを押さえましょう。また、本文中からの抜き出し問題であることも良いヒントになっています。
大3・読解問題〜中村明「日本語のコツ」より〜
問1・次第な・次第ぬ・次第ねなどの活用をせず、「減らして」という動詞(用言)にかかる言葉なので副詞です。
難易度予想
学校の定期テストとは異なり、石川県総合模試は必ずしも100点を目指す必要はありません。志望校との兼ね合い、5教科の中で国語が1番好きなのか嫌いなのかでも目標点数は変わってくると思います。そこで、私が各問題を4つのランクに分けたので、どのレベルまで復習するかを決める参考にしてください。
C・・・必ず解けるようになってほしい問題。得点チャンス!
B・・・これができるようになってくると平均点を超えられる!中レベル問題。
A・・・こいつはちょっと難しいけど、これからできるようになっていきたい。
S・・・これは落としても仕方がない!でも、泉丘、七尾、小松高校狙いの人たちはがんばってほしい問題。
大1問1(1):B
大1問1(2):C
大1問1(3):C
大1問1(4):C
大1問2(1):C
大1問2(2):C
大1問2(3):C
大1問2(4):C
基本的に漢字問題には全てCをつけたいところなのですが、「妬む(ねたむ)」だけはBとしました。「嫉む(そねむ)」とセットで覚えておきましょう。「嫉む(そねむ)・妬む(ねたむ)」2つ合わせて「嫉妬(しっと)」といいます。
大2問1:B
「肩にかかる」とは、責任や仕事などがその人にかぶさってくることを意味する慣用句です。選択肢として「腕にかかる」「背にかかる」辺りは紛らわしいのでCではなくBとしました。この他、慣用句や代表的な故事成語・ことわざは常に意識して覚え、なるべく日常生活で使ってみましょう。
大2問2: C
「五字以内で」「五字程度で」ではなく「五字で」という指示であることを押さえましょう。また、本文中からの抜き出し問題であることも良いヒントになっています。
大2問3:A
「不届(ふとどき)」とはよくない行いのことです。おなかの虫が鳴くのはお腹がすいているからで、お腹がすいているのは弁当がないからです。ただし、弁当のないのが経済的な理由であれば「不届(ふとどき)」とは表現できません。今回弁当がないのは、朝早く起きるのが辛いという自分のわがままだから、おなかの虫が鳴くのが不届なのです。
こういった記述問題で満点(この問題の場合6点)を取るのは至難の技です。ですから難易度はAとしましたが、6点満点ではなくても部分点を拾えるように、ポイントを押さえた解答を書きましょう。
大2問4:B
問題用紙3ページ上段の6行目に書いてあります。
大2問5:B
傍線部を続けて読んでいくと、「動かしがたい気もちを含ませてくりかえし誘っていることは、もはや確実である。」と書いてあります。伸子さんは私に対して、「何度押し問答しても」「いささかも退く気配なく」「くりかえし誘っている」ことから考えます。
大2問6:B
「朗読するときどのように読むか次のうちから選びなさい」は「このときの伸子さんの気持ちは次のうちどれか」とほぼ同じです。アはないとしても、イ・ウ・エの中から選ぶのが難しいのでBとしました。
大2問7:S
入試にもこういった70字〜の記述問題はあります。7点満点ではなくとも、
◆パンを余計に用意したこと
◆押しつけるのではなくくりかえし誘ったこと
◆最後は「ところ。」で終わること
の3つに注意して、部分点を取るべく解答を書きましょう。
大3問1:B
本当はCにしたいところなのですが、文法をしっかりやっていない受験生が多いことと、その中でも特に間違えやすい連体詞・副詞に関する出題であることからBとしました。
大3問2:B
書き出しが指定されている分、少し書きやすかったと思います。ただ、5点満点だった受験生は少なかったでしょう。
大3問3:C
この問題を間違えた受験生は「順接」「逆接」についてもう1度勉強しましょう。
大3問4:C
「これより前の部分から」「抜き出して」の2つを頼りに正解を導きましょう。
大3問5:C
最も適切なものを考えるのはもちろんのこと、「これは合わないな」という選択肢についても考えましょう。こういう解き方を「消去法」と言います。
大3問6:B
AよりのB、もしくはBに近いAというところです。「先行文」「後続文」という2つの語句指定があるのでBとしました。
大3問7:A
石川県の公立高校入試ではこのような60字以上の記述問題が必ずあり、したがって石川県総合模試にもこうやって出題されます。模範解答を見て、どこを読めばよかったのか見直してみてください。今回の場合、最終段落の「ことばの奥にあるはずの相手の表現意図のところまできちんととらえきれたときに、はじめて理解が成立するのである」の1文がポイントです。
大4問1:C
現代仮名遣いに直す問題はパターンがあるので、苦手な受験生は全てのパターンをおさらいしておきましょう。
大4問2:B
問題文に「どのような様子を表しているか」と書いてあるので、解答の最後を「様子」で終わるように書きましょう。
大4問3:C
本文4行目「と答ふ。」に着目しましょう。
大4問4:C
筆者と農夫は「水潜」という川の名前の由来について、それぞれ異なる解釈をしています。試験時間内に気づかなかった受験生も、問題用紙と解答解説を見ながらもう1度2人の解釈について読み直してみましょう。
大5:B
作文を全く書かない受験生や、時間がなくて大幅に文字数が足りない受験生が必ずいます。平均を取ると5点程度、目標は8点としましょう。8点の取り方は模試ゼミで講義します。

